メキシコに留学経験があり、ラテンアメリカ文学に精通した作家の星野智幸氏。大好きなSF小説とラテンアメリカ文学を読み込んだ末に見えてきた共通点とは?
ラテンアメリカ文学って、SF小説?
小学校の卒業アルバムの「将来なりたいもの」の欄に、私は「SF作家」と書いている。何でただの「作家」ではなく「SF」だったのかというと、幼いころから翻訳文学に親和していた私は、日本の文学は暗くて重くてジメジメと湿っていて、気が合わなかったからだ。小学生のうちから暗くて重くてジメジメと湿っている小説が好きな子も、あまりいないとは思うけれど。
小学高学年のとき、友だちの間で推理小説とSF小説が流行る。私は断然SF小説派だった。空想・妄想が爆発的に果てしなく広がってく小説が好きだった。


